
- 2026/01/08
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Newsletter Vol.353
CS60ニュースレター 雪下明子さん(前編)「がんばって治す」のをやめると、 からだは自ら整いはじめる -

CS60のフェローシップ、雪下明子さんが大切にしているのは、からだが本来持っている「自己調整力」が立ち上がるための「安全な場」をつくること。 ちょうどいい間合いから生じる安全感の中で、からだが自ら変わり始める体験とは? CS60と、その根底にある「イールドワーク」という身体技法。雪下さんの施術に流れる、静かな情熱の原点を伺いました。―今日はありがとうございます。雪下さんの施術について調べていて、とても興味深かったのが「からだへの向き合い方」です。イメージとしては、抱っこされた赤ちゃんがお母さんにからだの重みをゆだねていくような……そんな感覚に近いのでしょうか?
雪下:そうですね、まさにそういう側面があります。 ガチガチに固まっているときというのは、周りの環境に対して常に警戒心が働いている状態なんです。その警戒心がふっと解けて、「ここは安心安全だ」とからだが理解したとき、力みが抜けて重みをゆだねていけるような心地よさを感じられるようになります。
―現代人はどうしても、常に緊張して「ガチガチ」になりがちですよね。
雪下:ええ。だからこそ、施術をする私が「ちょうどいい距離」にいることで、からだが安心できる場をつくるんです。そうすると、私が無理に何かをしなくても、からだが自然と緩んでいき自己調整のプロセスが始まります。
―それが、雪下さんがベースにされている「イールドワーク」という技法なんですね。そもそも、この世界に興味を持ったきっかけは何だったんですか?
雪下:実は最初は「エネルギーワーク」から入ったんです。何も知らずに施術を受けたとき、その日初めて会った人にそっと触れられただけで、愛を感じるような温かい感覚があって……思わず涙が出たんです。「私も、こういうふうに人に触れられる人になりたい」と強く思いました。
―すごい原体験ですね。
雪下:はい。ただ、エネルギーという見えない感覚をつかむのが私には難しくて。そんな時に「似ているけれど、もっと身体構造に基づいたワークがあるよ」と教えられたのが、「イールドワーク」でした。 実際に体験してみたら、触れられていないのに体幹が変わったり、素人同士で練習してもちゃんと変化が起きたりして。「これなら私にもできるし、合っている」と感じて、のめり込んでいきました。
―その頃はまだ、別のお仕事をされていたんですよね?
雪下:ずっと介護の仕事をしていました。在宅の身体障害の方の介助や、精神科での看護助手などは15年くらい。夜勤もあって体力的にハードな仕事でした。
―現場での経験が長いのですね。そこから独立するのは勇気が必要だったのでは?
雪下:すごく不安でした。「イールドワーク」なんて誰も知らないし、これだけで集客するのは無理だろうと思っていて。 でも、ふっと「場所を借りてみようかな」と思って動いたら、トントン拍子に条件に合う場所が見つかり、審査も通ってしまって。自分の気持ちが追いつかないまま、見えない流れに押されるようにサロンを始めることになりました。
(つづく)
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