前回に引き続き、ロルファーの田畑浩良さんがCS60に出合い、フランチャイズに加盟した経緯をインタビューしました。またロルフィングのセッションにCS60をどのように使われているのかも伺いました。
―田畑さんがCS60に出合ったのはいつごろでしょうか?
田畑:3年くらい前に妻が「面白そうなものがある」と教えてくれたので、新井薬師のサロンに施術を受けに行きました。そしたら知り合いの佐藤忠義さんがいたのですごくびっくりした覚えがあります。
―本部スタッフの佐藤さんですか? もともとお知り合いだったのですね!
田畑:佐藤さんは2009-2011年までソマティック・エクスペリエンシングのセミナーでご一緒していました。ソマティック・エクスペリエンシングはトラウマ治療のメソッドです。専門性の高いものなので、佐藤さんはずっとそれを続けているんだろうなと思っていたのです。その佐藤さんがサロンで働いていたので、「CS60には何かあるんだろうな」と感じました。
―すごいご縁ですね。実際に施術を受けられて、どんな印象を受けましたか?
田畑:最初に受けたときは痛くてくすぐったくて、何だかわからなかったのですけど、その感じがわりとロルフィングに似ていたんです。
―ロルフィングも古典的な方法だと痛いと言われていますよね。
田畑:そうです。しっかり圧力も加えるので。受けた当時はそれほど効果を感じなかったのですが、気がつくと毎年必ず出ていたギックリ腰の症状が治まっていました。そこで、「これは痛いけど何か意味があるんだろうな」と感じたのです。
―施術ではどのようなタイミングで使われているのですか?
田畑:とくに決まった使い方はありません。必要があると感じたときに使いますし、まったく用いないときもあります。傷痕など組織の凝り固まったところによく効くので、皮膚の状態を見て「このへんに働きかけると面白そうだ」というときは比較的多めに使います。
「CS60中心でまとめてほしい」というご要望があるときには、CS60を多用するようなセッションをしますが、どうしてもロルファーとして20年くらいしているので、無意識にロルファーとしての見方を反映してしまいます。
―あくまでロルフィングがベースということですね。どういうアプローチのときにCS60を使うのでしょうか。
田畑:ロルフィング手技で働きかけて動きが生まれてきたときに、CS60を追加でワークしたりするとより連携の度合いが深まる印象があります。小さな細胞の一つひとつが、すべての細胞に情報を送り、全体と相互に関係しあっています。それらを繋げて、よりよい配置になるようなイメージでアプローチしているのです。
CS60の場合は、最初は押していきますが、あるタイミングで引いて見守ったほうが、反応が良いことがあります。受け手のフィードバックでも、離したところから変化が始まっていると言います。
―やみくもに押し込まないようにしているのですね。
田畑:ロルフィングは空間やスペースをつくっていくところを重視しているので。押し込んでしまうと空間が狭まりますよね。広がろうとするときには離していくというのは重要なことだと思います。
―広がっていく感覚というのは、体のことを熟知されている田畑さんだからこそわかるような気がします。
田畑:そんなことはないですよ。施術者が自分の体をモニターしていると、受け手の方と深い部分で共鳴していることが感じられます。体感で「そろそろ離したほうがいい」と感じることができるのです。
―田畑さんにとって、CS60とは何でしょうか。
田畑:何でしょうね?(笑) 電気的なものが抜けていったり、細かい動き自体が引き出されたりするようなイメージはあります。まだはかりしれないところがありますが、そのあたりのポテンシャルを感じるのも魅力の一つではないでしょうか。あまり論理的な解釈が成り立たなくても、効果を感じられれば良いと思っています。
(つづく)