
2026/09/17
Newsletter Vol.388
CS60 INTERVIEW ともに並走し、歩みを見守る。 田中 絢子さんインタビュー(後編)「可能性を見出して、一緒に並走していきたい」という言葉には、その日限りではなく、長く付き合っていくというお客様との関係性を大切する温かさが感じられます。そんな田中さんが、これから個人で新しく取り組んでいきたいこととは? 前編に続き、お話を伺います。

– 「並走」という言葉は、ご本人だけでなく、その周りの人にも寄り添い、隣で力を合わせてくれるような頼もしさを感じます。その部分で何か意識されていることはありますか?
田中:そうですね。言語聴覚士として働いてきた中で感じることがありまして。関わらせていただく患者さんや利用者さんご本人は認知などで喋れなくなって、寝たきりということも多いんですよね。食べられなくなる状態になると、その時はやっぱりご家族の方が選択をしなきゃいけない。栄養を入れるか、入れないのか、入れるとしたら何で栄養を取っていくのか。こういう仕事をしているとそういう場面に直面することが多いんです。
そこで、施設勤務時代に相談員さんと一緒に、飲み込みの現状について早めにご家族にお伝えできる環境作りや仕組みについて考えて、そういう流れを作ったこともありました。家族にとってはご本人の生死に関わることだから、病院に搬送された後、時間がない中での選択や決断はすごく負担だと思います。その前の段階で、その場合にはこんな選択肢があるってことを知ってたら、いざという時に決めやすくなると思うんです。
– 心構えができますね。
田中:嚥下の状態についても、今喉の中でこんなことが起きてるよ、これからこんなことが起こる可能性があるよ、という説明をきちんと事前にできていると、いざ熱が出て、入院して決断しないといけない時に選択しやすかったり、逆に病院に行かない選択が取れたり。住み慣れた施設で最期を迎えられるなら、そういう選択もできたりする。その前の段階から、並走して説明することを大切にしていました。
先日、私が言語聴覚士になって初めて担当した患者さんと10年ぶりにお会いできました。重い失語症だったので、言葉はたくさん出ないんですけど、奥さまを介して年賀状のやり取りを続けていたんです。病気してからの歩みをずっと見守ることも「並走」かもしれませんね。
– 最後に、今後個人として新しく取り組んでいきたいことはありますか?
田中:そうですね。以前 西村先生が「可能性を決めたくない」というお話をされていたのが印象的だったんです。「CS60がこういうものだと説明してしまったら、その限界が決まってしまう」という内容で、その考えがすごく素敵だと思っています。
CS60はどんなものと掛け合わせてもいいと思っているので、素敵な特技を持っているFLさんや、FLさん以外の人ともコラボレーションができたら面白いですね!連携することで活性化し、相乗効果が生まれ、単独ではできなかったことも叶えられるかもしれません。
先日は、ヒーリングハープの方とコラボさせてもらいました。ヒーリングに特化した楽器をやってらっしゃるので、ハープを奏でながらCSを当ててみたらどうなるのかを試したところ、やっぱり反応が良かったんですよ。「音の刺激も受けることで、不思議と楽になった」とお客様も言ってくださって。お互いのやっていることをリスペクトし合いながら、お客様のために何かできたらベストだと思うので、今後もいろいろ試せたらいいなと思ってます。
(おわり)
※田中さんは、個人だけでなくチーム『CS60 Rehab Careplus』でも活動されています。
その内容は、次回のvol.389でご紹介します。お楽しみに!