今回は千葉県で獣医師として働きながら、CS60のFL（フェロ―シップ）に
加入されている獣医師の大慈祐介さんにインタビュ―しました。

―大慈さんは普段どんなお仕事をされているんですか？

大慈：農業共済組合が持っている家畜診療所で、獣医師として登録し千葉県内の牧場を回っています。

―基本的には家畜専門の獣医師さんということですね。

大慈：家畜専門です。僕は酪農家で乳牛を見ることが多いので、なるべく早く妊娠をさせるための健康チェックやワクチン、人工授精の他、病気の治療をしています。

―どうしてCS60をしようと思ったのですか？

大慈：娘の同級生のお父さんがFLさんになって、「今、面白いのやってるんだ」と紹介されたのがきっかけです。当時、身の回りの人たちが、医療を受けても必ずしも助かるわけではないという現実を見ていて、だんだん自分の中で澱のようなものがたまってきていたんです。「何かもっと自分にできることがないかな」と考えているタイミングで、たまたまCS60と巡り会いました。

―実際に受けてみてどうでしたか？

大慈：体がすごく軽くなりましたし、施術してもらった前後の違いをすごく実感できました。触ってもらったところに意識が行くので、自分の中で対話が生まれて、「自分の体はこういう感じなんだ」と勉強になりました。

―どういう時にCS60を使われていますか？

大慈：例えば、場の子牛が下痢でぐったりしていたんです。脱水症状が見られたので、30分ぐらい点滴をしました。点滴が終わるのを待つ間、手が空いていたのでCS60をかけたのですが、喜んでいるように見えたのでスキンシップにも役立つなと感じました。便秘の子にCS60をすると、お腹がグルグルと動き始める感覚もあります。

―大人の牛にも施術をしているんですか？

大慈：成牛の場合は、乳房炎というばい菌が乳房に入って腫れてしまう病気になることがあります。この前腫れた乳房にCS60をかけたら、痛がらずにじっとしていました。これは僕の推測ですが、急性期の治療後にCS60をすると血行がよくなり回復が早くなるのではないかと考えています。
牛乳の質にも関係するので獣医師として薬を使わない治療をしたいですし、CS60を含めて「牛のためにできることは何でもしたい」と思っています。

―牛の反応はいかがですか？

大慈：目がトロンとしていたり、尻尾を振ってたり、リラックスしている様子なので、気持ちよく受けさせてくれているというのは体感的に間違いないと思います。牛によっては嫌がる箇所もあるので、反応を見ながらしています。
今こうしてCS60をしていますが、実はこの子はかなり神経質な牛なんです。治療となると恐ろしいほどに暴れて、ロ―プで縛りつけないと処置が出来ないほどです。注射する時とCS60をする時は、全く別の牛のようで驚いています。

―今牛はとても大人しくしているので、暴れるなんて信じられないです。
施術は人間にもされますか？

大慈：今自分はサロンをしているわけではありませんが、牛にCS60をしているのを見て、牧場主さんがご家族で施術を受けてくれるようになりました。牧場主の息子さんは、「駄目なら駄目とはっきり言います」という方だったので、最初は心配だったんですけど、「すごくいいです。毎月楽しみにしてます」と言ってくださったので嬉しかったです。

―牛をきっかけに人間のお客様もできたということですね。CS60を導入したことでどんな変化がありましたか？

大慈：前は相手に合わせたり、自分のやりたいことより仕事を優先していたりしたのですが、「もうちょっと自分を大切にして、自分の時間をちゃんと作ろう」と思えるようになりました。

家族との関係もより良くなったんです。長女がすごくCS60にハマっていて、夜寝る前に「今日スリスリしてほしい」と甘えられるようになりました。今12歳なので反抗期でもあるんですけど、施術をするとコミュニケ―ションが取れるし、娘の情緒が落ち着く感じです。終わった後は表情が柔らかくなりますし、本人もよく寝れるようになったと喜んでいます。

―親子のスキンシップにも役立っているのですね。最後に今後の夢を教えてください。

大慈：僕の夢は、牛にかかわらず、ワンちゃんやネコちゃん、馬にも施術することです。競馬場に勤めている知り合いがいて、見学に行かせてもらったのですが、競走馬は目に砂が入って病気になったり、疝痛があったりするそうです。
不調な馬に巡り合った時には、獣医師としての治療に加えて、CS60でケアができたらいいなと思ってます。

（おわり）