
- 2025/04/24
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Newsletter Vol.316
伊藤みゆきさん(後編) CS60を「ただの施術道具」ではなく、「日本のカルチャー」として伝えたい――。そんな想いを胸に、ポルトガルで活動を続ける伊藤さんご夫妻。現地での反応や文化の違い、そして未来の展望について伺いました。
ーポルトガルでの医療環境についてはいかがでしょうか?
伊藤:基本的に医療費は無料で、怪我をした場合は理学療法士がついてくれることもあります。ただ、私たちが求めていた「未病」や「パフォーマンス向上」のためのケアはなかなか見つからなかったんです。
―ご夫婦がCS60に求めていたのは、「体を整え、より良く高める」という感覚だったんですね。
伊藤:例えばテニスをしたり、日常的に体を動かす中で、「この状態をもっとよく保ちたい」と思うようになって。怪我をしていなくても、整えておくことで心も体も楽になる。CS60はそれを叶えてくれるツールでした。
―ポルトガルの方にCS60をどのように伝えているのでしょう?
伊藤:「日本発のデバイスで、これでさすると健康になるんですよ」という感じで説明しています。最初は「何それ?」という反応も多いですが、実際に体験していただくと「すごく気持ちよかった!」と言ってくださる方も多いです。10分程度の体験施術を、ごく身近な人や「興味がある」という方に夫と一緒に行うこともあります。
―施術をしていて、日本人との違いを感じることはありますか?
伊藤:体格が全然違います。日本人って平均的な体型が多いですが、こちらは体の大きい方も多く、最初はかなり戸惑いました。
日本では人の体を触ることに慣れていなかったので、最初は勇気が必要でしたし、今もまだ試行錯誤を続けています。
ただ、日本に一時帰国したときは、CS60の施術を受けて学び直したり、自分の施術を見直したりするようにしています。―どんな方が施術を受けに来られるのでしょうか?
伊藤:足腰の弱い高齢者の方が多いです。杖をついていたり、うまく歩けない方ですね。あとは「日本のマッサージ」に興味を持って来られる方もいます。
(6月に花を咲かせるジャカランダの並木道)―伊藤さんはCS60を「日本の文化の一つ」として紹介したいというお考えがあるそうですね。
伊藤:ポルトガルでは日本への関心が高く、アニメや食文化だけでなく、「日本らしさ」そのものに魅力を感じている人が多いです。だから、CS60も「日本初の技術」として紹介することで、興味を持ってもらえるのではと。 たとえば、フランスでは「コビドー」という日本式のフェイスマッサージが人気になっているそうです。そういうトレンドと組み合わせながらCS60を伝えていくのも、面白いと思っています。
―とても興味深いです。すでにポルトガルのサロンはオープンしていますか?
伊藤:今は1階が物販スペースで、地下に施術スペースを設けた「隠れ家的サロン」をオープンして、文化に興味を持つ方々にゆっくりCS60を体験していただいています。
―ありがとうございます。最後に、今後の目標を教えてください。
伊藤:CS60開発者の西村先生がおっしゃっているように、「いつでも健康であること」が一番の目標です。ポルトガルでは、足が不自由な方や、健康に課題を感じている方が本当に多いんです。
そういった方々に、少しでも人生を心地よく過ごしてもらえるよう、力になれたら嬉しいです。そして、ポルトガルを入口に、ヨーロッパ、そして世界にCS60を広げていくきっかけになれたらと思っています。西村先生:昔、ポルトガルからは人を殺す道具(鉄砲)が日本に伝わりました。
でも、あなたは逆に、人を救う道具(CS60)をポルトガルに持ち込んでくれたんですね。伊藤:そうですね(笑)。そう思うと、なんだか嬉しいです。
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